膵炎は命に関わる病気です。
こじれてからの治療はほんとうに厳しいので、早期に最大限の治療をして、さっさと治してあげられる選択をしてあげてください。
そんなお願いから、簡単に犬猫に分けて記載します。
記載内容は私見や経験則に基づいた内容になっております。
1.症状
2.原因
3.治療
4.予後
__________________________
1.症状
犬は嘔吐・下痢が必発です。
よく教科書にある『祈りのポーズ』は半々と言った印象。
慢性だと食ムラといった、病気と思われないものもありました。
もちろん治療したら、よく食べるようになったわけですが。
猫は元気ない・食べないといったどんな病気でもあるような症状が多いのではと感じます。
痛がる感じはないようですが、耐えているのかもしれません。
__________________________
2.原因
犬は高脂血症や食事、IBDといったよく言われるリスク要因があります。
猫ははっきりしない特発性が多いようです。
十二指腸部の構造の犬との違いから、胆管炎からとか、やはりIBDからはありえるところです。
__________________________
3.治療
特効薬はありません。
とにかく膵臓への血流をよくして休めてあげること。
入院での点滴治療が絶対的に必要です。
もちろん、通院での皮下補液くらいで落ち着く子は多いです。
入院となるといろいろな要素からためらわれることでしょう。
ですが、ダメだったら入院という選択肢では遅いことになりえることも、経験上ではあります。
命に関わる重大な選択肢で、元に戻る道がなくなってしまうこともあります。
どうかよく理解し、治療を選択してあげてください。
あとは補助治療として、吐き気止めや鎮痛剤などになります。
__________________________
4.予後
犬も猫も合併症が無ければ、比較的治る傾向と感じます。
いったん落ち着いたのちは、犬なら低脂肪食!
猫は脂肪分はあまり関係ないようですが、栄養的に問題なければ低脂肪にしておく方が無難かもしれません。
合併症があった場合は、予後不良となることが多いと言われます。
__________________________
近隣(岩槻、さいたま市、春日部市、蓮田市、白岡市、久喜市、宮代町など)の方、東いわつき動物病院へのご質問はこちらから